
この記事の結論: レバレッジ型投資信託(レバナスなど)は、指標の2倍や3倍の大きな利益を狙える 「超強力な投資商品」 です。しかし、株価が上下に動く揉み合い相場では資産が目減りする 「逓減(ていげん)リスク」 があります。また、長期の資産形成を目的とした新NISAではつみたて・成長投資枠ともに 「対象外」 です。初心者は原則手を出さず、どうしても試したい場合は資産全体の「数%程度」でサテライトとして運用するのが安全です。
「レバナスで億り人になった人がいるって本当?」
「通常の投資信託よりリターンが2倍なら、ずっと積立すれば最強なんじゃない?」
ネットやSNSでよく見かける 「レバナス(NASDAQ100のレバレッジ2倍)」 やレバレッジ型商品。一見すると、通常のインデックスファンドよりも早くお金が増えそうに見えますよね。
しかし、その圧倒的な上昇力の裏には、多くの初心者が気づかずに大怪我をしてしまう 「仕組み上の罠」 が隠されています。
今回は、投資初心者の方が「こんなはずじゃなかった……」と後悔しないために、レバレッジ型投資信託の仕組みやメリデメ、新NISAでの取り扱いを本音で分かりやすく解説します!

Toshi@賢くお金をふやそう!
30代から資産形成を始めたサラリーマン兼業投資家。実体験に基づき「失敗しない、賢いお金の育て方」を等身大で発信しています。

レバレッジ型投信 vs 通常の投資信託
通常の投資信託(インデックス)
指数と同じ値動きを目指します。長期的には世界の経済成長に合わせて手堅く増えていく、資産形成の「主役」です。
レバレッジ型投資信託(2倍・3倍等)
指数の「日々の値動き」の2倍や3倍を目指します。急上昇相場では爆発的に増えますが、下落や横ばいには極めて弱いです。
新NISAでの取り扱い
通常の投信はNISA対応ですが、レバレッジ投信はデリバティブ取引を恒常的に用いるため、新NISAではつみたて・成長ともに 「すべて対象外」 です。
そもそも「レバレッジ型投資信託」とは?仕組みと代表的な商品
レバレッジ(Leverage)とは、英語で 「てこ」 を意味します。
レバレッジ型投資信託とは、借入金やデリバティブ(金融派生商品)取引という高度な技術を用いて、 「基準とする指数の日々の値動きのN倍」 の投資成果を目指して運用される投資信託のことです。
代表的なレバレッジ型商品
もっとも知名度が高いのは 「レバナス」 です。これは、米国のハイテク株中心の指数「NASDAQ100」の 「日々の値動きの2倍」 に連動するように設計された投資信託を指します。
- 大和アセットマネジメント:iFreeレバレッジ NASDAQ100
- 楽天投信投資顧問:楽天レバレッジ・NASDAQ100
他にも、日経平均株価の2倍の値動きを目指す「日経ダブルインバース(下落時に儲かるタイプ)」や「日経レバレッジ・インデックス」なども広く知られています。
通常の投資信託と比較したメリット・デメリット
通常の投資信託と比べたとき、レバレッジ商品には非常に尖った特徴があります。メリットとデメリットを天秤にかけてみましょう。
投資効率を極限まで高めるメリット
1. 少額で大きな利益を狙える(効率的な資金運用)
手元の資金が少なくても、実質的にその2倍、3倍の資金を動かしているのと同じ効果が得られます。例えば、10万円の元手で20万円分の値動きによるリターンを期待できます。
2. 一方向の上昇トレンドで「爆発的」に基準価額が増える
指数が毎日連続して上昇するような大相場(上昇トレンド)では、複利の効果によって基準価額が2倍以上に急増します。この爆発力こそがレバナスの最大の魅力です。
初心者を破滅させる3つのデメリット
1. 【最重要】揉み合い(横ばい)相場で資産が目減りする「逓減(ていげん)リスク」
レバレッジ投信は、あくまで 「日々の値動き」 の2倍を目指す商品です。そのため、指数が「上がって、下がって」を繰り返すヨコヨコのレンジ相場では、元の指数が同じ価格に戻っても、レバレッジ型の基準価額はどんどん右肩下がりに 「逓減」 (徐々に減ること)していきます。
【逓減のイメージ例】
・1日目:指数100 → 110(+10%) / レバ2倍:100 → 120(+20%)
・2日目:指数110 → 99(10%下落) / レバ2倍:120 → 96(20%下落:120×0.8)
・結果:指数は1%の下落に対し、レバ2倍は「4%」も下落してしまいます。
これが長期間繰り返されると、指数の価格自体は変わっていないのに、あなたの資産だけが大幅に目減りすることになります。
2. 下落トレンドに入ったときのダメージが極大
基準とする指数が下落トレンドに入ると、レバレッジ型はさらに急激なスピードで暴落します。もし指数が50%下落した場合、通常の投信なら半値ですが、レバレッジ商品(特に3倍など)は限りなくゼロに近づき、実質的に元の水準に戻ることが極めて困難(塩漬け状態)になります。
3. 運用コスト(信託報酬)が非常に割高
通常のインデックスファンドの信託報酬は年率0.1%前後と超低コストですが、レバレッジ商品はデリバティブ取引の維持コスト等が発生するため、 「年率0.8%〜1.0%前後」 と約8倍から10倍近く高コストに設定されています。長期で保有するほど、この手数料がじわじわと足を引っ張ります。
初心者は要注意!新NISAでの取り扱いと注意喚起
「これから新NISAでレバナスを積み立てよう!」と考えている方は、まず以下の事実に気をつけてください。
1. 新NISA(つみたて投資枠・成長投資枠)ではすべて「対象外」
金融庁が定める新NISAの要件において、 「デリバティブ取引を恒常的に用いる投資信託」 や 「信託期間が20年未満の商品」 は対象外とされています。
レバレッジ型投資信託は、長期の安定的な資産形成にそぐわないため、 「つみたて投資枠」だけでなく「成長投資枠」でも一切購入することができません。
新NISAの税制優遇の恩恵を受けながらレバレッジ型に投資することはシステム上不可能です(特定口座などの課税口座で買うしかありません)。
2. 「長期・積立・分散」の基本原則から外れている
金融庁が推奨する「長期・積立・分散」は、世界経済のゆるやかな右肩上がりの成長に身を委ねる投資法です。
一方で、レバレッジ商品は「逓減リスク」や「割高な信託報酬」があるため、 「長期保有すればするほど不利になる」 特性を持っています。相場の先行きを完璧に読めるプロの短期・中期配分ツールであり、初心者が放置して積み立てる商品ではありません。
3. 初心者がどうしても試したいなら?「サテライト戦略」を厳守
もし、どうしてもレバレッジ型の魅力を体感したい場合は、資産全体の主食となる「コア(オルカンやS&P500などの通常の投資信託)」を80〜90%で固め、余剰資金の中の 「5%以下」 などのごく一部(サテライト)でのみ運用しましょう。
それなら、仮にレバレッジ商品が半値になっても、資産全体に与えるダメージは微小で済みます。
口座開設と情報収集のステップ
レバレッジ商品を少額だけサテライトとして特定口座で購入するにしても、通常の資産形成を新NISAで行うにしても、手数料の安いネット証券をメインで使うのが鉄則です。
現在、クレカ積立での還元や低コストな商品ラインナップが最も充実しているのは、大手の 「SBI証券」 や 「楽天証券」 です。
SBI証券で口座開設をして情報を集めるまとめ:初心者は「堅実な通常ファンド」から始めよう
レバレッジ型投資信託は、上昇相場での爆発的なリターンが魅力的ですが、裏には「逓減」や「暴落時の壊滅的ダメージ」といった初心者がコントロールしにくいリスクが潜んでいます。
- レバレッジ商品 は、指数の日々の値動きの数倍を目指すデリバティブ商品。
- 揉み合い相場では基準価額が目減りする 「逓減(ていげん)」 が発生する。
- 長期の資産形成向けではないため、 「新NISAではつみたて・成長枠ともにすべて対象外」 。
- 初心者は、まずは低コストな 通常のインデックスファンド(オルカンやS&P500など) で土台を作ることが最優先。
投資の基本は、リスクとリターンのバランスを理解することです。まずは新NISAの枠内でしっかりと手堅い土台を築き、投資に慣れてからサテライトで少しずつ挑戦することを強くおすすめします。

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【免責事項】 本記事の情報は2026年5月時点のものであり、将来の運用成果を保証するものではありません。投資には元本割れのリスクがあります。最終的な判断はご自身の責任で行ってください。
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